1.どのような暮らしがしたいのか、イメージを広げてみよう
私たちのライフスタイルは、ものすごい勢いで変化し、かつ、多様化してきています。男・女ともに30代・40代まで独身で過ごすことも珍しくなくなってきましたし、いわゆるディンクス(子供をもたないライフスタイルを選択するカップル)と呼ばれる世帯も増えてきました。各種統計データを見ても、「サラリーマンの夫・専業主婦の妻・二人の子供」といった「いわゆる標準世帯」は実際には少数しか存在しておらず、中高年・高齢者世帯も含めると、日本の全世帯の50%以上が「1人世帯または2人世帯」となっているのが実態です。
いまや、家を買う理由は結婚や出産だけではなくなっているのです。
ところが、いざ不動産を購入しようという場面になると、買う側も売る側も「昔ながらの家」の概念に縛られ、自分自身のライフスタイルの中で「何を重視したらよいのか?」といった判断基準を見失ってしまい、後々、後悔することになったというケースも増えてきました。
個人のライフスタイル(価値観)が多様化し、変化の激しい時代の中、不動産を選択する最も重要なポイントは「自分らしく・心豊かな生活が送れるかどうか」にあると言えます。
「住まいを買おう」と思い立ったら、まず、自分自身の価値観やライフスタイル(現在と、将来に目指すもの)を整理してみて、そのライフスタイル実現のためのステージとしてどのような家が適しているのかを、自分なりにしっかりとイメージしてみましょう。
2.現在の暮らしと将来の夢、ライフスタイルが変化する可能性を検討しよう
新卒で入社した会社に定年まで勤務し、老後は会社がまとまった退職金を用意してくれる、といった「従来型の会社と個人の関係」を前提に人生設計を立てていらっしゃる方は、いまや少数派なのではないでしょうか。仕事に限らず、家族との関係、学校との関係、社会との関係など、現在は多様な関係性と変化の可能性に満ちあふれた時代です。にもかかわらず、住宅購入に関してだけは「一生に一度の買い物」という従来の価値観だけで判断してしまうと、将来、現実の生活との間にズレが生じてしまう可能性があります。
また、(1)「駅に近い」「都心立地」といった通常、資産価値が高いとされる基準と、(2)「自分自身の価値観や状況によっての住まい心地」といった個別要因との間には、相容れない部分も多いと感じている方も多いのではないでしょうか。
住宅購入の準備段階のステップとして、「自分自身の変化の可能性」と「その変化に、どのように対応していきたいか」といった考えを整理してみる、という作業もぜひやってみましょう。いわゆる「自分年表」を作り、その中に将来の希望と可能性を具体的に落とし込んでみるのも有効な方法です。
3.大切な人と、イメージのすり合わせをしよう
マイホーム購入をきっかけに、身近な人との価値観の違いが明らかになり、それまでの関係がガラッと変わってしまったというお話をよく伺います。「住まい」は本人だけでなく、家族など親しい人間関係にある方々のライフスタイルとも密接な関係にあるからです。特に普段、親しくしている関係の相手ほど、あらたまって将来も含めたライフスタイルのイメージやお互いの価値観を確認しあう機会は少ないのではないでしょうか。
モデルルームや実際の物件を何件も見て回って、自分は気に入った住まいを見つけることができたとしても、いざ「申し込み」「契約」となると、家族や婚約者など身近な人から猛反対されてしまい、振り出しに戻ってしまったという例も少なくありません。
自分自身のイメージが固まってきたら、具体的に「住まい」を探し始める前に、ぜひ(1)自分自身の価値観と、(2)大切な人の価値観にズレがないか、それぞれのイメージや優先順位について語り合ってみる機会を設けてみてはいかがでしょうか。