■「販売価格」は購入への判断基準
物を購入する際に、一番気になるのが販売価格。これは住宅に限らず、毎日の買物から何からすべてに当てはまります。この値段が高いか安いかを判断して、消費者は行動を起こすからです。
マンションや一戸建てなど、人生で最も高い買物であれば、なおさらこの傾向は強いように思いますが、現実はなぜか、一番知りたい情報がチラシや住宅情報誌には載っていません。これは果たしてなぜなのでしょう?
◆ 理由その1
価格を知りたいという興味を抱かせ、販売センターへ来場させるため
大方の人が想像すると思いますが、来場促進のためにわざと価格を載せないのです。言い換えれば、消費者が勝手に「この物件は高い」「予算オーバーだ」などど判断をして、モデルルームへ来場してくれなくなることを懸念しているのです。
反面、低価格を強調して「2LDK 58平方メートル 1980万円から」などとキャッチコピーをつけているチラシがあります。チラッと目にした人は「ずい分安いなぁ〜!ちょっと見に行ってみようか」と足を運んでみると、西向きで幹線道路沿い、北側傾斜で天井が低い・・・というような条件の悪いタイプだったりするのです。業界ではこうしたタイプを目玉住戸と呼び、広告へ掲載するために意図的に価格操作しているのです。
こうした部屋でも「価格最優先で条件はその次」という方にはうってつけですので、一概には否定しませんが、売却や賃貸などを将来的に考えている場合は要注意です。
そこで、この理由を逆手に取り、広告に価格表を掲載している物件は優良物件のケースが多いでしょう。価格を公表しても「来場はある」という自信の表れと解釈できるからです。価格表掲載の有無が、物件の良し悪しを判断する材料となるのです。
◆ 理由その2
実は、まだ決まっていない
冗談のようでいて、意外とこうした物件も多いのです。参考価格としての価格表は作成しますが、最終的には販売サイドでも確定させていません。どういうことかといえば、来場する顧客の反応を見ることで「この販売価格なら完売できそうだ」という金額をさぐるのです。
値付けをする際に、業者サイドはマーケティングをして販売価格を決めますが、実際にふたを開けてみると予想通りに行かないのは世の常です。であれば、無理して価格を決めないで「消費者の顔を見ながら決めよう」というのも納得できる気がします。
接客しながら、あるいは後日TELフォローで価格の妥当性をヒアリングして“ストライクゾーン”をみつけ、完売を目指すのです。販売スケジュールが長めの物件では、こうしたケースと考えて間違いありません。
<おまけ>
チラシには必ず「物件概要」を載せなければいけません。ここに小さい文字で販売価格帯や最多価格帯が遠慮がちに掲載されていますので、多少の目安にはなります(笑)。