一般には契約書が作成されることが多いため実務上、証約性の意味は薄く、また、違約金や損害賠償の予定額は別に独立の条項で定められることが通常です。そこで、一般的な不動産の取り引きにおける手付金は、(2)の解約手付とされています。
当事者間で手付金の性格を決めない場合も、民法の規定により解約手付とされます(民法第557条第1項)。
■解約手付とは
以上により「手付金」=「解約手付」で、契約する時に払うお金であることはご理解いただけたと思いますが、解約手付とは何かが分かりにくいかと思います。話を白紙に戻そうとした時に、冒頭の「申し込み証拠金」は無条件で返金されますが、この解約手付は戻ってこないのです。白紙に戻さなければ売買代金の一部に充当されますが、白紙に戻す(=解約する)ときには不動産屋さんに払わなければならない(=没収される)お金なのです。「解約したい時に、相手方に払うお金」と考えてもいいです。
別の見方をすると、売主(不動産屋さん)は手付金を預かることによって、買主(お客様)に契約解除されるのを防ごうとするある種“人質”的要素を含むお金でもあるのです。契約から引き渡しまで数ヶ月の期間がありますので、この間に買主の気持ちが変わり、「やっぱりやめます」となっては売主はたまったものではありません。
普通に考えると、解約を申し出るのは買主側からだけと思われがちですが、売主側から解約を申し出る場合もあります。たとえば資金調達が出来なかったり、建設計画自体が中止になったり・・・・・・。そこで、