日本・アメリカ・中国のGDP成長率の推移
日本の2023年1~3月期GDP(改定値)
6月8日、日本の1月~3月期GDP改定値が発表され、前期比でプラス2.7%(年率換算)となりました。5月の速報値(1.6%)から大幅に上方修正されました。企業の在庫変動や設備投資が押し上げた格好です。
日本・アメリカ・中国のGDP成長率の推移
対象期間 | 日 本 | 米 国 | 中 国 |
---|---|---|---|
2023年1月~3月 | +2.7% | +1.3%(改定値) | +4.5% |
2022年10月~12月 | -0.1% | +2.6% | +2.9% |
2022年7月~9月 | -0.8% | +3.2% | +3.9% |
2022年4月~6月 | +3.5% | -0.6% | +0.4% |
2022年1月~3月 | +0.1% | -1.6% | +4.8% |
2021年10月~12月 | +4.6% | +6.9% | +4.0% |
2021年7月~9月 | -3.6% | +2.3% | +4.9% |
2021年4月~6月 | +1.9% | +6.7% | +7.9% |
2021年1月~3月 | -3.9% | +6.4% | +18.3% |
2020年10月~12月 | +11.7% | +4.3% | +6.5% |
2020年7月~9月 | +22.9% | +33.4% | +4.9% |
2020年4月~6月 | -28.1% | -31.4% | +3.2% |
2020年1月~3月 | -2.2% | -5.0% | -6.8% |
2019年10月~12月 | -7.1% | +2.1% | +6.0% |
※日本のGDPは「改定値」、アメリカのGDPは「確報値」を掲載しています。どちらも「年率換算」した数値です。
※過去にさかのぼって修正されたデータは、上表に反映されていない場合があります。
更新履歴
アメリカの2023年1~3月期GDP(改定値)
5月25日、アメリカの1月~3月期GDP改定値が発表され、前期比でプラス1.3%(年率換算)となりました。4月の速報値(1.1%)から上方修正されました。
個人消費と設備投資、政府支出の増加率が、それぞれ速報値から上方修正されたことなどが主な要因です。3四半期連続でプラス成長を維持しました。
日本の2023年1~3月期GDP(速報値)
5月17日、日本の1月~3月期GDP速報値が発表され、前期比でプラス1.6%(年率換算)となりました。3四半期ぶりのプラス成長です。新型コロナウイルスからの経済の正常化で、堅調な個人消費が全体を押し上げました。
22年10〜12月期(改定値)は国際収支統計でサービス輸入が増えたことを反映し、マイナス0.1%に改定されました。
また、2022年度通期の実質GDPも発表され、前年度比1.2%増となり、2年連続のプラスとなりました。
アメリカの2023年1~3月期GDP(速報値)
4月27日、アメリカの1月~3月期GDP速報値が発表され、前期比でプラス1.1%(年率換算)となりました。3四半期連続でのプラス成長です。
ただ、企業の在庫投資が大幅に落ち込み、2%程度とした市場予想を下回っています。去年7月から9月はプラス3.2%、10月から12月はプラス2.6%で2期連続で伸び幅は縮小し、景気の減速を示す形となりました。
中国の2023年1月~3月期GDP
4月18日、中国の1月~3月期GDPが発表され、前年同期比でプラス4.5%となりました。前の期(2022年10月~12月)のプラス2.9%からは加速しました。
しかし、中国政府の年間目標(5.0%前後)は下回りました。新型コロナウイルスを厳格に封じ込める「ゼロコロナ政策」が22年末に事実上終了したことで、外食や旅行などは好調でしたが、生産や不動産は伸び悩みました。
日本の2022年10月~12月期GDP(改定値)
3月9日、日本の10月~12月期GDP改定値が発表され、前期比でプラス0.1%(年率換算)となりました。2月に発表された速報値(プラス0.6%)からは0.5%の下方修正です。
2四半期ぶりのプラス成長は維持しましたが、個人消費が下振れし、日本経済の回復力の弱さが改めて浮き彫りになりました。
アメリカの2022年10月~12月期GDP(改定値)
2月23日、アメリカの10月~12月期GDP改定値が発表され、前期比でプラス2.7%(年率換算)となりました。1月に発表された速報値(プラス2.9%)からは0.2%の下落です。個人消費と輸出の減少が足を引っ張る格好となりました。
日本の2022年10月~12月期GDP(速報値)
2月14日、日本の10月~12月期GDP速報値が発表され、前期比でプラス0.6%(年率換算)となりました。2四半期ぶりのプラス成長です。新型コロナウイルス禍から経済の正常化が緩やかに進んでいます。
ただ、住宅投資は0.1%減で6四半期連続のマイナスとなりました。資材価格の高騰で持ち家の着工が鈍っています。
アメリカの2022年10月~12月期GDP(速報値)
1月26日、アメリカの10月~12月期GDP速報値が発表され、前期比でプラス2.9%(年率換算)となりました。2四半期連続でのプラス成長です。
ただ、内訳を見ると、住宅投資はマイナス26.7%でした。利上げの影響をもっとも強く受けており、3四半期連続で2桁のマイナスでした。住宅ローン金利が11月にかけて上昇し、逆風となりました。12月の中古住宅販売件数(年率換算)は前月比1.5%減の402万戸と、約12年ぶりの低水準を記録しました。
中国の2022年10月~12月期GDP
2023年1月17日、中国の10月~12月期GDPが発表され、前年同期比でプラス2.9%となりました。前の期(7月~9月)のプラス3.9%から減速となりました。
同時に2022年通年の実質成長率も公表され、結果はプラス3.0%でした。政府目標の「5.5%前後」を大幅に下回っています。コロナ流行初期の20年(2.2%)を除けば、マイナス成長だった1976年以来の低水準となりました。
アメリカの2022年7月~9月期GDP(確報値)
12月22日、アメリカの7月~9月期GDP(確報値)が発表され、前期比でプラス3.2%(年率換算)となりました。改定値(プラス2.9%)から0.3%上昇修正されました。
金利上昇や高インフレにもかかわらず、個人消費と企業の設備投資が堅調さを維持しているのが要因です。力強い労働市場と賃金の伸びが家計支出を下支えしています。
日本の2022年7月~9月期GDP(改定値)
12月8日、日本の7月~9月期GDP(改定値)が発表され、前期比でマイナス0.8%(年率換算)となりました。速報値(マイナス1.2%)からプラス0.4%上昇修正されました。
今回の発表にあわせた過去分の修正により、前期比でプラス0.2%のプラス成長だった22年1~3月期は同マイナス1.8%となりました。4~6月期のプラス成長は維持されました。結果として、7~9月期は2四半期ぶりのマイナス成長となりました。
2021年度の実質成長率は、これまでの2.3%から2.5%に上方修正されました。
アメリカの2022年7月~9月期GDP(改定値)
11月30日、アメリカの7月~9月期GDP(改定値)が発表され、前期比でプラス2.9%(年率換算)となりました。速報値からプラス0.3%上昇修正されました。個人消費や設備投資が上振れしました。
日本の2022年7月~9月期GDP(速報値)
11月15日、日本の7月~9月期GDP(速報値)が発表され、前期比でマイナス1.2%(年率換算)となりました。4四半期ぶりのマイナス成長です。
アメリカの2022年7月~9月期GDP(速報値)
10月27日、アメリカの7月~9月期GDP(速報値)が発表され、前期比でプラス2.6%(年率換算)となりました。3四半期ぶりのプラス成長です。
中国の2022年7月~9月期GDP
10月24日、中国の7~9月期GDPが発表され、前年同期比プラス3.9%となりました。上海での厳しい外出制限の影響が軽減され、また、地方政府によるインフラ投資の伸びなどがプラスに作用しました。
ただ、中国政府が目標とする年間の成長率5.5%前後は大幅に下回りそうです。